侵略してくる宇宙人を倒すべく、研究をしていたチームが襲われた。主人公サムは研究者を救うべく現地に向かっていたが、乗っていたヘリが落とされてしまう……というところからゲームは開始する。
クリア時間10時間。感触としては古典的なFPSという感想がふさわしいだろう。一本道のマップを駆け抜け、照準など気にせず、ひたすら弾をばらまくこのゲームでは思考を必要としない。大挙して押し寄せてくる敵はハリウッドのような小粋なストーリーとマッチしていて不自然さを感じなかった。
負荷も比較的軽く、マップもモデルも美しい。
豊富な武器で敵を紙くずのようにちぎっていく様子は面白く、素手で敵の内蔵をえぐり出したり、なかなか死なない敵を必殺仕事人のごとく首をポキリと折って倒す様は爽快だ。
中ボス、大ボス的な味付けもされていて、主人公が強すぎて飽きてしまうということもなかった。
敵の心臓をえぐる攻撃は素手が一番強いのでは? と錯覚させる爽快さ |
搭載されたCOOPは最大16人まで参加することができるが、カーレースのごとく後ろの仲間を気にせず進みすぎてしまうプレイヤーがいると、遅れているプレイヤーはなかなか辿りつけず、チームプレイとは呼びづらい状況になってしまうのは問題だと思った。
仲間の様子をチェックしてくれる良心的なプレイヤーで構成されたチームに参加できたのなら、これほど馬鹿馬鹿しくも楽しいCOOPはないだろう。
敵の猛攻にひたすら耐えるサバイバルも搭載されている。
照準を覗くキーもあるが戦闘が忙しすぎるため、使える場面が少ない |
勿体無いと思った部分はシナリオ後半に存在する退屈なアドベンチャー要素だろう。真っ暗な遺跡の中をインディ・ジョーンズのごとく駆け巡らされるのは、前半の爽快さを見事に殺していて、退屈極まりなかった。
またこのチャプターから出現するトカゲのように壁に張り付いてプレイヤーの死角に逃げる敵も爽快さを失わせる要因のひとつだろう。
COOPなら一瞬で終わるかもしれない |
戦闘の不満点は一部の武器の弾薬が少なすぎることだが、強力な武器ゆえの措置なのでしかたがないと納得するしかない。その小さな不満点を飲み込める懐があるのなら、このお祭りのようなゲームに酔いしれることができるだろう。
思考を求めない馬鹿馬鹿しさや、サクサク敵を粉砕して遊びたいというユーザーにはぜひ、プレイしてほしい。
没入感:普通
ストーリー:低い
グラフィック:やや高い
戦闘の魅力:普通
リプレイ性:低い
PC負荷:普通
問題:一部の敵と一部のマップの退屈さ。
総合:5/10