友人とのTRPG中、一息入れるためにトイレに向かった主人公はそこで不思議な世界に転送されてしまうという場面から始まる。
クリア時間30時間。2D横スクロールアクションのゲーム。懐かしいテイストのゲームだった。かといって古臭いわけでもなく、現代のゲームとして立派に成立している。
ストーリーは若干コアなギーク方面に偏っているものの、ローカライズされた日本語のセンスは素晴らしく、ジョークに富んでいて退屈さが一切なかった。ボリュームもある。
武器や装備品は種類が豊富で、それぞれ特色を持っている。またエッセンスというアイテムを消費することで使用できる魔法はどれも独特な味をもっており、勝ち目のなさそうな状況を何度も救ってくれた。
全体を通して難易度は高く、緊張感がある。
特定の年代のオタクにはたまらないネタが多い |
敵との戦いは純粋な殴り合いか弓による遠距離戦が基本となるものの、攻略方法を考えれば無傷で進むことも不可能でない。そういったプレイヤーの思考を逆手に取った罠もあり、見事にハマった時は悔しいというよりも、流石という気持ちのほうが強かった。
攻略のヒントというものがほぼ存在しないので、詰まってしまうとかなりの時間を消費してしまうかもしれない。
弓は必須といってもいい |
キャラクターの強化には、レベルが上がるごとに付与されるスキルポイントをそれぞれのスキルに割り振ることで、武器の装備や魔法の習得が可能となる。しかし、このスキルポイントが非常に少なく、 常に一定なため、間違えた振り分けをしてしまうと後々辛い戦いを強いられることになってしまう点は問題のように感じた。レベルの上がる速度がもう少し早いか、倍のポイントがあっても良かったと思う。
豊富にある武器も装備するためには前途のスキルポイントを考慮せねばならず、必然的に特定の武器を使い続けるということになりやすい。そのため、プレイヤーにアイテムを売らせ、貨幣を与えるということを除けば、それほど種類が必要だったとは思えない。
また素材を集めることでポーション等を調合することができるが、特定のマップでしか作ることができず、レシピを覚えるのにスキルポイントが必要なため、最初のうちは厳しい展開を強いられることが多かった。
どれを伸ばしていくかはプレイヤー次第だが慎重に選ぶ必要がある |
操作性は悪く、コントローラーは必須だ。 キーボードでプレイするには少し厳しいものがあるだろう。またショートカットキーが豊富に設定できるものの、戦闘は常に忙しく、慣れないユーザーでは操作とショートカットキーを同時に意識して戦うのは難しいように思った。
特筆すべき点は完璧なローカライズに裏打ちされたストーリーと、こういったゲームには珍しいCOOPを搭載している部分だろうか。COOPは最大3人までと多く感じられるものの、マルチプレイ用のマップはシングルに増して鬼畜な要素を多分に含んでいるため、問題とは感じなかった。
ロビーのUI(ユーザーインターフェース)がややこしいのはこれからに期待したい。
COOPは協力を意識しなければクリアできない場面が多い |
まだまだバグはあり、操作性等の細かな問題は多い。しかし、シナリオとゲームのバランスは非常によくできているので、高い難易度であってもくじけない心をもっている百戦錬磨のプレイヤーには是非ともプレイしてもらいたい。
没入感:普通
ストーリー:高い
グラフィック:低い
戦闘の魅力:普通
リプレイ性:低い
PC負荷:非常に低い
問題:操作性の悪さと成長システム。
総合:
6.5/10
6.5/10
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