2015年5月28日にSteamにてリリースを迎えた『Homesick』はクラウドファンディングサイト(出資者による資金提供を受けて製品等を実現するサイト)Kickstarterにて持ち上がったゲームプロジェクトだ。先日、本作品をプレイする機会があったため、レビューをしたいと思う。
(本レビューはネタバレに触れます。ご注意ください)
プレイ時間は2.5時間ほど。 ファーストパーソンビューの3Dパズルアクション。
目が覚めると男は無人の廃墟にいた。周囲には人はいない。男は自分の身に何が起こったのか、どうして自分はそこにいるのかを探りながら、廃墟から脱出を目指す……という展開でゲームは進行していく。
廃墟のモデルは美しい |
廃墟の高い階層で目覚めたプレイアブルキャラクターは、ある理由により強い陽の光に当たることができないという特徴を持つ。そのため、通常であればすぐに渡れるような道であっても遠回りをせねばならず、脱出には「闇の世界」で行動しなければならない。
「闇の世界」とは通常世界を指す「光の世界」で“ある”フラグを立てることで、移動可能になる世界で、そこでは陽の光が差さないため、進むことができなかった道を歩き、「光の世界」で邪魔であったモノを移動させたり、カギの掛かっていた扉のロックを解除するといった行動を取ることができる。こうすることで目覚めた時にゴールへと進むことができるようになるのだ。むろん「闇の世界」でも自由に行動するためには「光の世界」で、障害を取り除くという相互作用的な仕掛けが存在する。
ちなみに、闇の世界ではプレイヤーを追うようにして地面から闇が吹き出し、これに捕まると元の世界に戻されてしまうので、ゆっくりと考えている時間はあまりない。
日差しを避けて進むというのがこのゲームのパズル要素 |
上記の仕掛けの説明は一切なく、チュートリアルやヒントといったものはほぼ皆無だ。プレイヤーはそれこそ、手探りでゲーム内の情報をかき集め、目的やキャラクターの状況を知っていく必要がある。
この「遊び方を知る」という点も本作の楽しみのひとつなのだが、どうしてもレビュー内で触れざるをえなかったためネタバレ注意の喚起をした。
閑話休題。
ホラーゲームを思わせる廃墟という舞台装置と、旧バージョンであるUnreal Engine3の美麗なモデリングは真っ先に『バイオハザード』や『サイレントヒル』を想像させたが、終盤までゲームはパズルとして進行していく。パズルは上記したように光と闇のふたつの世界を補い合うようなギミックでもって進行していくもので、理性的かつ合理的な内容のため、違和感はなかった。またゲーム内の美しくも退廃的なBGMは心地よく、写真を取り込んだような美しいモデリングは、眺めているだけでも心地よいものだった。
文章はある理由により暗号化されている |
しかし、ゲームとして考えた場合、決してオススメできるものではない。
まず、パズルがどれも似た内容になっていることが挙げられる。終盤こそ、変化球めいたものが出てくるものの、やはり大筋は変わらず、同じことを繰り返しているような感覚はどうしても拭えない。「夜の世界」に関してはビジュアル的なインパクトを重視しているだけであって、実際問題いくらでも避けられる闇が吹き出すギミックは冗長にしかならない。また、それなしでは退屈なゲームであることは誰の目に見ても明らかという点は、根本的に『Homesick』というタイトルが不完全であることの証だ。
これがもし中盤からにせよ(またチープになるにせよ)クリーチャーが出るといったものであったなら、驚きと緊張は継続できたはずだ。
吹き出す闇もチープだ |
ビジュアル面も流石に古くなったUnreal Engine3では、どうしても綻びが見えてしまう。物語の結末やストーリーをプレイヤーに投げたままで終わっている点や価格に対して非常にボリュームが少ない点も、気になるところだ。
廃墟が好きであり、一風変わったパズルが好きであり、物語やゲーム性を別段重視しないのであれば、このゲームはふさわしいのかもしれない。
没入感:普通
ストーリー:低い
グラフィック:やや高い
戦闘の魅力:存在しない
リプレイ性:非常に低い。
PC負荷:普通
問題:圧倒的なボリュームのなさと代わり映えしない内容。
総合:3/10
クリーチャーを出す何て推理モノゲームに犯人が殺した考察がこれだと納得出来ないから化物出して面白くしようとか言ってるようなものですよ。そりゃあ…
返信削除流石に的はずれ過ぎるレビュー
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